ご無沙汰してます、クロスMです。
朝夕と冷え込んで来ました。
秋が来た~♪、Autumn has come♪って感じでしょうか?
お友達に頼んで買った半袖ジャージを着ずに、冬を越してしまいそうな今日この頃です。
(まだお金払ってませんが・・・すみません。m(_ _)m)
さて、今回は秋冬向けのサイクルインナーについて、語ってみたいと思います。
- ヒートテックはダメ!?
- 吸湿発熱繊維とは
- 吸湿発熱繊維の種類と素材
- レーヨンが使われる訳
- オススメのサイクルインナーって?
1. ヒートテックはダメ!?
自転車仲間がfacebookにシェアした記事「ヒートテックを山岳ガイドが使わない理由」に、”汗をかくスポーツであるラン、自転車に乗る人はヒートテックを使わないほうがいい”と書いてあるのを読んで、私も”あ~、確かに!”と思いました。吸湿発熱繊維と呼ばれる数ある中の一つ「ヒートテック」はダメなのでしょうか?
私の見解は、”ダメではなく、自転車乗りには向いていない”です。
2. 吸湿発熱繊維とは
吸湿発熱繊維って何でしょうか?みなさん、ご存じですか?
私は、ヒートテックが発売されるまで聞いたことがありませんでした。(笑)
読んで字のごとく「水分を吸い、発熱する繊維」です。
どのような仕組みかというと・・・
それは、「人が発する微量な水分、つまり汗が、肌に身に着けているインナー(繊維)に表面張力によって吸い上げられ、その際に生じる運動エネルギーが熱エネルギーに交換されて熱が発生する」という仕組みです。
本当に発熱しているのでしょうか?
本当に発熱しているのでしょうか?
3. 吸湿発熱繊維の種類と素材
それでは、みなさんが興味ありそうな、吸湿発熱繊維で作られたインナー商品の組成表示(素材割合)と謳い文句(カタログに載っているキーワード)を見てみましょう。
表1 吸湿発熱繊維の組成表示一覧
繊維素材 | ヒートテック (ユニクロ) |
ジオライン (モンベル) |
ヒートテックセンサー (パールイズミ) |
ブレスサーモ (ミズノ) |
---|---|---|---|---|
レーヨン
|
34%
|
|||
ポリエステル
|
34%
|
100%
|
89%
|
78%
|
アクリル
|
27%
|
|||
指定外繊維(ブレスサーモ)
|
11%
|
|||
ポリアクリレート系繊維
|
11%
|
|||
ポリウレタン
|
5%
|
1%
|
||
ポリプロピレン
|
10%
|
|||
合計
|
100%
|
100%
|
100%
|
100%
|
謳い文句
|
発熱・保温・吸汗速乾 | 保湿・速乾・制菌・防臭 | 保温・吸湿発熱・ 吸汗速乾 |
発熱・吸湿・消臭 |
この表から見ると、大きな2つの事が見えてきます。
①ジオラインの謳い文句に「発熱」という言葉がない。
発熱というと、カイロを思い浮かべます。
ネットで検索すれば、カイロの発熱の仕組みが分かるので詳細に書きませんが、鉄と酸素の化学反応で発熱を引き起こしています。
ということは、鉄が錆びる時にも微小ですが熱が発生してます。
でも、その錆びている鉄を触っても熱くないですよね。
”運動エネルギーが熱エネルギーに交換されて熱が発生する”
この言葉は、ご自身でも体感できます。
人が運動して身体が温かくなるのは、運動エネルギーが熱エネルギーに交換されるからです。
しかし、その人がかいた汗の表面張力ごときの運動エネルギーが、人が感じる程の熱量を発生するでしょうか?感じませんよね。つまり、発生する熱は、微小ということです。
逆に言えば、微小だけれども、熱が発生しているとも言えます。
モンベル社以外は、この”発熱”を商品の謳い文句として掲げています。
②全商品、「ポリエステル素材」を使用している。
現在、私たちが着ている衣服の大半は、石油を使った合成繊維から出来ています。
合成繊維の「ナイロン」、「ポリエステル」、「アクリル」は、三大繊維と呼ばれており、
衣服には「ポリエステル」、「アクリル」が使われます。
それぞれの特徴を見てみましょう。
ポリエステルの特徴:綿の代替として大量生産され、安価。保温性は低い。
アクリル:ウールの代替として開発され、保温性に優れているが高価。
両繊維ともに、軽量で、速乾性、抗菌性があります。
繊維の性質上、インナーにはポリエステル、アウターにはアクリルという構図が出来上がります。
では、インナーにポリエステル素材を使用すれば、謳い文句の”速乾”、”防臭・消臭”は対応出来ることになりますが、残るは、”保温性”です。
話は変わりますが、従来、毛布の素材はアクリル・マイヤーと表記されるものが一般的でした。
しかし、最近はマイヤーとしか表記されているものがあります。それは、素材がポリエステル製だからです。アクリルはポリエステルより高価であるため、安価に売られている毛布はポリエステル製がほとんどです。
話を元に戻しますが、
毛布をポリエステルで製造できるようなったのも、「フリース」や「マイクロファイバー」と言った、素材の形成方法に工夫を行ってきた為です。
つまり、ポリエステルでも、アクリルと同等の保温性が実現できてます。
その為、各メーカーはポリエステル素材をインナーに採用している訳ですね。
4. レーヨンが使われる訳
さて、ちょっとだけ、話をヒートテックに戻しましょう。表1 吸湿発熱繊維の組成表示一覧 を見てもう一つ気が付いた事がありませんか?
ヒートテックだけ、「レーヨン」が使われているんです。
レーヨン素材は、三大合成繊維と異なり、木材から採取されるセルロースが原料となって精製されます。
最大の特徴は石油精製の繊維にない着心地感でしょうか。レーヨンは、ポリエステルやアクリルとは逆に、素材自体に吸湿性を備えています。
ヒートテックには、レーヨンがポリエステルと同等量使用されています。大量に汗をかけば、レーヨンの吸湿性が仇になるのもうなずけます。
ですが、レーヨンの吸湿性のお陰で、ポリエステルでは再現しきれない綿の着心地をレーヨンで補っているという訳です。また、スーツの裏地や婦人用下着に使用される様に、絹に近い質感であるため、普段着のアウターに響きにくい役目も果たしています。
ユニクロはファストファッション、つまり「普段着」に主眼においた衣服を作っているおり、そのため、レーヨンは欠かせない素材であることは明白です。
逆に、運動に特化した「専用インナー」にはレーヨンは不要ということでしょう。
ちなみに、ブレスサーモはポリエステル素材を基に形成された繊維で、ポリアクリート系繊維はアクリル素材を基に形成された繊維です。どちらも、より保温性の高い繊維に加工を施している為、高価となります。
5. オススメのサイクルインナーって?
じゃあ、結局、自転車乗り向けのサイクルインナーはどれがいいの?と思いますよね。
次の表を見てください。
次の表を見てください。
表2 吸湿発熱繊維の商品価格一覧
ヒートテック |
ジオライン |
ヒートテックセンサー (パールイズミ) |
ブレスサーモ (ミズノ) |
|
---|---|---|---|---|
商品名
|
ジオラインL.W.ラウンドネックシャツ Men's | ヒートテックセンサー® ロングスリーブ | ブレスサーモ・ミドルウエイトクルーネック長袖シャツ | |
価格(税抜)
|
1,290円 |
3,293円 |
6,500円 |
5,400円 |
ヒートテックは、初めにお話しした通り、自転車乗りに向いてません。
その他は、一長一短あるでしょうが、価格や機能性などを鑑みると、
やはり、オススメは「ジオライン」でしょうか。
この「鑑みると」、言っているのは、持ってないからです。(笑)
ちなみに、私が愛用しているインナーは、イオンのヒートファクトウールタイプ。
実は、イオンが昨年まで販売していたヒートファクトって、ほぼヒートテックと同じなんですが、ウールタイプは、アクリルの代わりにウールを使用しており、組成素材(ウール41%レーヨン42%ポリエステル15%ポリウレタン2%)もかなり異なり、山登りしなければ問題なしです。
が!今年からイオンはヒートファクト改め、東洋紡STCの異繊度混繊糸アクリル「サーモエア」を使用した「ピースフィット」と言う商品を出すそうで、ちょっと気になります。
また、ユニクロもヒートテックエクストラウォームを発売しました。アクリル素材量を増やし、従来の1.5倍の暖かさを謳う商品となっているそうです。こちらも気になります。
やっぱり、私みたいな庶民は少しでも安い方が助かりますから。(笑)
ではまた~( ̄▽ ̄)
-----------------------------------------------------
追記:ちょっとだけ、ジオラインについて
気になって、ついで?!にスーツ姿で行ってきました。
そこで、モンベル社ブースで説明を伺いながら、実物を触らせて頂きました。
ジオラインには、生地の厚さが3種類用意されてます。
・薄手:ライトウエイト
・中度:ミドルウエイト
・厚手:エクスペディション
※全モデル、ポリエステル100%。
説明員の方によると、
スポーツ関連などの他方面への展開は、ここ数年とか。
自転車ショップでの取扱いもまだ少ないそうですが、
良い商品は口コミで広がるのでしょうか?私以外にも、引っきり無し商品の説明を求める方々がいらっしゃってました。
説明員の方も自転車に乗られるそうで、こんな事を言ってました。
「この時期であれば薄手の十分。汗かきの方であれば、ちょっと走ると暑くなります。余程、標高の高い山に登らない限り、自転車であれば山の上から下ってくるシチュエーションでもミドルウエイトで十分です。」
そりゃそうですよね、元々何千メートルもの山脈を登山する方向けに作られている訳ですから。(笑)
思わず”買います!”と言いそうになりましたが、ブースでは残念ながら販売していませんでした。
まあ、お金もありませんでしたけど。
話は変わりますが、シマノ社のブースでは来年の3月に発売される新しいパンツがありました。
説明員さんに話を伺った所、ミドルグレード以上の新しいパンツは「裾部分」に工夫がこらされており、従来以上に漕ぐ際の着圧による体に掛かる負荷が軽減されるとの事です。また、”アノ”かぶれからも解放されます!
気になる方は、実際に行って見て来て下さい。(笑)
ちなみに、シマノ社ブースの受付で100円寄付して頂くと貰えるパンフに来年の春夏モデルが載っているとの事で、受付に行ったら500円玉しか持ってなくて、しょうがなく500円玉を入れてパンフを貰いました。ハハハ。
以上、追記でした。
気になって、ついで?!にスーツ姿で行ってきました。
モンベル社のブース |
そこで、モンベル社ブースで説明を伺いながら、実物を触らせて頂きました。
写真だと判りずらですが、思った以上に透け透け |
・薄手:ライトウエイト
・中度:ミドルウエイト
・厚手:エクスペディション
※全モデル、ポリエステル100%。
ライトウエイトを袋から開けて触らせてもらいました。
ライトウエイトは思った以上に薄い!
写真では判りづらいですが、指が透けて見えるほどの薄さです。
ジオラインは発売から約20年にもなる商品だそうです。
モンベル社は登山向けを中心とした商品を扱っており、スポーツ関連などの他方面への展開は、ここ数年とか。
自転車ショップでの取扱いもまだ少ないそうですが、
良い商品は口コミで広がるのでしょうか?私以外にも、引っきり無し商品の説明を求める方々がいらっしゃってました。
説明員の方も自転車に乗られるそうで、こんな事を言ってました。
「この時期であれば薄手の十分。汗かきの方であれば、ちょっと走ると暑くなります。余程、標高の高い山に登らない限り、自転車であれば山の上から下ってくるシチュエーションでもミドルウエイトで十分です。」
そりゃそうですよね、元々何千メートルもの山脈を登山する方向けに作られている訳ですから。(笑)
思わず”買います!”と言いそうになりましたが、ブースでは残念ながら販売していませんでした。
まあ、お金もありませんでしたけど。
話は変わりますが、シマノ社のブースでは来年の3月に発売される新しいパンツがありました。
説明員さんに話を伺った所、ミドルグレード以上の新しいパンツは「裾部分」に工夫がこらされており、従来以上に漕ぐ際の着圧による体に掛かる負荷が軽減されるとの事です。また、”アノ”かぶれからも解放されます!
気になる方は、実際に行って見て来て下さい。(笑)
ちなみに、シマノ社ブースの受付で100円寄付して頂くと貰えるパンフに来年の春夏モデルが載っているとの事で、受付に行ったら500円玉しか持ってなくて、しょうがなく500円玉を入れてパンフを貰いました。ハハハ。
以上、追記でした。
大変参考になりました。
返信削除今シーズンの厳冬期は、ジオラインのミドルウエイトを試してみよう!かな。
GTRオヤジさん、ありがとうございます。
返信削除ご購入したら、インプレをお願いします。m(_ _)m
賢い!クロスMさんの普段の立ち居振る舞いからは想像し難いほど、理系脳で書いているじゃないですかぁ~(T_T)/~~~。僕もちょっと次回チャレンジしよっ~と。(まぁ無理かぁ(T_T))。
返信削除ドンTHさん、何をおっしゃいますか。
返信削除どちらかと言えばドンTHさんの方が理系脳では?(笑)